(初稿日:2014/02/12)
大企業が幅をきかせている業界や分野でも、独自の色を出すことで人気のある小さな会社というのはたくさんあります。独自の色の出し方は、業界や分野をある特定の切り口でセグメントしてみたり、大企業には真似ができないきめ細やかなサービスを展開したりと色々あるかと思われます。では、そのような小さな会社だけど人気となるためには、どのような手段があるのか。その手段は、社外なのか、社内に向けてなのか。そして、どのように表現していけば、伝えることができるのか。
現在では、競合他社が存在しないサービスを見つけるのはとても難しく、必ずどこかの側面で、他社と競争しなければなりません。では、競合するときは、どのように特色を打ち出して戦えばいいのか。簡単ではありましたが、そのような特色の出し方を学ぶことができる書籍でした。小さな会社だけではなく、大きな会社の、いち部署でも参考になるのではないかと思います。
レバレッジメモ
・ブランド会社となりえる会社
お客さまの方から探してきてくれる
大好きなお客さまに囲まれている
高くても、喜んで支払ってもらえる
拡大志向よりも、しあわせ志向
生き方と働き方が一致している
成功を分かち合える仲間がいる
事業自体が社会貢献的
・会社自体が価値を持つ時代
ブランド会社は会社自体に価値がある。価値があるからこそファンがいる。ファンは共感し支持してくれる。
・ブランド会社を目指すべき理由
商品の短命化
商品、サービスレベルの向上と飽和
マス市場の消滅
価格競争
情報化とグローバル化
労働市場の流動性
・部分戦略ではない全体戦略としてのブランド戦略
ロゴとか印刷物などのデザイン主導ではなく、経営を含めたブランド戦略が必要。社長がいなくてもブランド力が発揮される仕組みやルール、スタッフの人材開発から値ぎめ、リスク管理なども含む。
・カテゴリ化
それまでに存在しなかった新しいビジネスアイデアや分野を作る。すでに存在する業態から切り出す。
・ポジショニング戦略
ポジショニングマップを作り、競合となる会社の数や関係を視角化する。小さな会社と大きな会社の戦略は異なることを念頭に、自社の位置と目指すべき位置を確かめていく。
・しっかりフォーカスする
会社の事業や、対象となるお客さまをしっかりフォーカスする。選択と集中。
・リポジショニング戦略
時代や競合に合わせて、少しずつシフトさせていく。真似されることを前提に、今のポジションを維持するためにできること、次にできることを日常から考えておく。
・価格を下げるのではなく、価値を上げる
多少高くても、喜んで支払ってもらえるような存在にする。
・一回の売上ではなく、一生での売上
新規顧客をつくる、リピート率を高める、客単価を上げるのうち、ブランド会社が重要視しているのは、リピート率を高める