Webマーケティングの勉強に趣味垢ブログがオススメ

2019年7月26日金曜日

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(最終更新日:2019/07/26 執筆者:ムラヤマ ユウスケ)
Webマーケティングの勉強に趣味垢ブログがオススメ
画像出典:Classic Learning(flickr)

2018年の秋くらいから趣味に関するブログをひっそりとはじめてます。いわゆる趣味のアカウントによる趣味垢ブログです。その趣味垢ブログを運用していると、色々と発見や学びがあり、これはWebマーケティングを勉強する1つのやり方として有効なのではと思い、久しぶりに文章を書いてみました。
少し長いですが、ご参考になれば幸いです。

なぜ、今さらブログなのか?

Webマーケティングと聞くと、色々なコトやモノが思いつきます。昨今では、Webマーケティングといってもやることが増え、覚えなければいけない知識も増える一方です。
会社によっては、分断された組織で分業して業務を行っているため、同じWebマーケティングのくくりとされる戦術や施策であっても、隣の人や部署が何をやっているかもわからない!といった方もいるかと思います。

もちろん、現在の世の中におけるスピードでは、すべてを完璧に行うことは難しいです。一人ですべてを対応しようとした結果、すべてがうまくまわなくなってしまうこともあると思います。むしろ1人で対応しようとすると失敗するケースも、今は多いのかもしれません。
そのため、分業したり、一部の施策を外注することは否定いたしません。得意な領域が異なるそれぞれの方が、協力した時のパワーやスピードは、個人を圧倒的に上回るものがあると、今まで仕事したきた中で実感してきました。

そんな中で感じていたのですが、自身のやること以外のすべての領域を、他の誰かに丸投げするだけの仕事では悲しいなあ、と感じました。

仕事であれば、それぞれの領域におけるエキスパートに依頼するべき、だと思います。しかし、丸投げするソレを、何も考えずに思考停止状態で依頼させていただくのと、丸投げするソレを少しでも自分事化している状態で依頼させていただくのであれば、私は後者の方でありたいと思いました。今、知らないことを少しでも知りたい、感じたい性分もあるのかもしれません。

では、今の仕事で関係ありそうなことを、少しでも自分事化するためには何ができるだろう?と考えたところ、趣味垢のブログを構築することに至りました。

2019年現在、モノを書く様々なプラットフォームが存在し、そして流行っています。
写真、動画、文章やイラストなど、何かを世の中に発信したいというだけであれば、それぞれのプラットフォームを利用した方がうまくいくでしょう。
しかし、色々なコトを柔軟に取り組んで、その結果、少しのことでもいいから自分事化したいということであれば、自由度の高いブログが良いなと思った次第です。一周どころか、数周まわってのブログ運営を今さらはじめてみました。

趣味垢ブログを運営してみて感じたこと

趣味垢ブログは、このブログではありません。特にやましいこともないのですが、可能な限りで非公表で運営していきたいと考えています。すでに発見してしまった方は、内緒にてお願いいたします。
2018年の10月あたりから運営をはじめてみたのですが、運営してよかったことをいくつか紹介したいと思います。

Webライティングについて

ユーザーに求められるWebライティングが勉強できている気がします。後述のGoogleタグマネージャー部分でもふれますが、読了をGoogleアナリティクスで計測しています。
そのため、どのような文章や構成が読まれやすいのか、知見をためることができています。
(このブログ文章が読みづらかったらスミマセン。趣味垢の文脈に限るのかもしれません。)

アフィリエイトも設置可能なテーマの趣味ですが、現状は審査だけ完了しているだけで、特にアフィリエイトのタグは設置していません。
仮にアフィリエイトで美味しい思いをしてしまったら、書く文章に偏りが発生しそうなのと、商品ありきの文章になってしまいそうだな、と考えているためです。

SEOについて

SEOといっても、主に学べるのはコンテンツへの評価としての文脈です。主にGoogleですが、検索エンジンがどのような文章を好むのか、を実体験で感じることができます。
1記事に対して時間をかけて作成しており、月に2記事程度しか公開できていないため、今でも20記事程度しかありません。記事が少ないこともあり、1記事ごとにどのような検索クエリで流入しているか把握しやすい状況です。
そのため、検索エンジンのアルゴリズム変更で、検索クエリで表示するコンテンツの対象を随分と拡張したな、とか、拡張した後の反動の調整で絞ったな、とか、把握しやすい気がします。

ブログですので、いくつかのカテゴリもありますが、このくらいの記事数や評価でもカテゴリが、Google検索の検索結果に表示されるのか、といった驚きもありました。
下記は、現状までのSearch consoleにおける検索パフォーマンスのキャプチャですが、いくつかの波はあるものの堅調しています。

Search consoleの検索パフォーマンス

コンテンツマーケティングという名ばかりの施策で、内容が薄いコンテンツばかりのメディアや企業サイトも、無名ブログでもコンテンツ内容がしっかりしていれば、Google検索の検索結果で戦えるものだなと感じています。

その他、技術的なところで言えば、構造化データをマークアップし放題です。下記はSearch consoleで確認できる「拡張」部分です。

Search consoleの拡張部分の表示状態

マークアップし放題といっても、1つのコンテンツに対して様々な構造化データのマークアップタイプを試せるわけではありません。
マークアップしたい構造化データに対応するコンテンツがなければ、ブログ内にマークアップしたい構造化データタイプが対象となるコンテンツを作ってしまえばよいのです。コンテンツに対するフットワークの軽さが趣味垢ブログにはあるなと思いました。

ソーシャルメディアアカウント運用について

ブログへの流入チャネルとして、いくつかのソーシャルメディアも運用しています。Twitter、Instagram、FacebookとPinterestです。それぞれのソーシャルメディア運用が難しいなと感じつつ、趣味垢でしか見られないタイムラインの内容が新鮮です。

今までは、個人のアカウントとしてTwitter、InstagramとFacebookを利用していましたが、個人のアカウントは、仕事柄もあり、どうしても仕事に関係するタイムラインが構成されていました。仕事の通勤時に、趣味垢のソーシャルメディアアカウントを開くと、仕事のことを少し忘れる時間を作れてホッとします。Web以外で仕事されている方であれば、本来のソーシャルメディアの使い方なのかもしれません。

Twitterはフォロー数よりフォロワー数が多いものの、まだまだ少ないですが、ときどき発生するRTといいねのバズに驚きがあります。フォロワー数が少なくても、バズると多くのインプレッションが獲得できるのは、Twitterの面白さだなと感じました。

Instagramは、Instagram内のエンゲージメントは高いものの、ブログへの流入チャネルとしては難しいなと感じています。500フォロワーしかいないですが、投稿のたびに200以上のいいね!がつくのは、趣味垢運用前からすると驚きではありました。趣味垢同士でつながると強いんですね。

Pinterestは、とりあつかっているテーマの相性かわよいのか、Pinterest内の閲覧者数も安定して獲得でき、ブログへの流入も他のソーシャルメディアより多い状況です。下記はPinterestアナリティクスのキャプチャですが、ピンの閲覧者数も安定的に獲得できつつある状況です。月間10~15万の月間閲覧者数を確保できています。

Pinterestアナリティクス


Facebookが1番苦戦してましてFacebookページのいいね!の獲得しづらさにも直面してます。どこかのタイミングでFacebook広告も試してみようかな…。Facebookに関しては書くことがないくらい、まだ何もやっていない状況です。

やってみないとわからないことが多いなと感じる機会が多いのが、ソーシャルメディアアカウントの運用ですね。

Googleアナリティクスについて

企業に勤めて、企業アカウントのGoogleアナリティクスを運用していると、自由に設定内容を変更できなかったりするのが、Googleアナリティクスです。

Googleアナリティクスユーザーレポート

企業アカウントによるプロパティやビューは、自分自身以外の第三者も閲覧することがあるため、運用ルールが厳しかったりします。
企業が保有する大切なデータですので、運用ルールが厳しいのは当たり前ですが、Googleアナリティクスの1つの機能を試してみたい、勉強するために設定変更したい、といったときには、運用ルールが足枷にもなります。

個人で自由に設定変更できるアカウント、プロパティやビューであれば、それらの足枷は存在しません。自身が勉強したい、計測したい内容を自由に試すことができます。
例えば、GTMから複数のプロパティに対してヒットを送信するように設定して、1つのプロパティは以下のように実際ではありえないセッション設定を設定してしまい、設定を変更していないプロパティと設定を変更したプロパティのデータを比較することもできます。



書籍を書いている身でいうのもあれですが、勉強して理解度を高めるのは、自分自身でGoogleアナリティクスをさわることだと思っています。書籍を読んでいるだけでは、スキルはしっかりと定着しません。インプットした内容を、アウトプットしてこそだと思います。

Googleタグマネージャーについて

企業に勤めていて、Googleアナリティクスより自由に設定や編集できないのが、タグマネージャーです。タグマネージャーは設定内容しだいで、Webサイトを落としてしまうこともできますし、他のWebサイトへリダイレクトさせることができるため、企業アカウントは設定や編集できるユーザーを限定するべきです。

そうすると表裏一体ではありますが、タグマネージャーを勉強したい方が勉強する環境がなくなってしまいます。であれば、その環境をつくってしまえばよいだけです。下記は、このブログで設定しているタグ一覧で簡単なものしかありませんが、小一時間で計測実装することが可能です。

Googleタグマネージャーのタグ一覧

現状のGoogleタグマネージャーであれば、標準機能も整備、拡充されたこともあり、非エンジニアであっても、簡単に計測できることが増えました。
ページの読了であったり、タイムスタンプの集計など、カスタマイズが少し必要なものを、手順通りに設定することで、計測実装可能です。それぞれの方法は、このブログでもいつか書こうと考えています。
企業サイトではできない設定も、色々と試すことができるので、とても楽しいなと感じます。

Googleオプティマイズについて

Googleオプティマイズも実装し、テストを配信してみました。ブログへの流入数が少ないため、統計的な結果を得ることはできないままテストが終了してしまう状況ですが、テストの仮説をたてて、実際に配信までをスピーディーに実行できる環境はありがたいです。

ブログであるため、読了されるページ構成についてテストしつづけてみたいと考えています。現在のGoogleオプティマイズでは、1つ目のゴールと、2つ目のゴールを設定できますが、1つ目のゴールを読了、2つ目のゴールを直帰率でテストを行ってみました。下記がGoogleオプティマイズのテストを行ったレポート画面です。

Googleオプティマイズのレポート画面


オリジナルを上回る結果が出たので、テストパターンを反映していきたいと思います。
難しい技術や実装が難しいテストを行わずにABテストができるようになり、便利な世の中になったなと感じます。

Googleデータポータルについて

ブログを運用していると、日々の流入数が気になるものです。毎回、Googleアナリティクスで細かく見るのはツラいので、Googleデータポータルで流入数をはじめとするデータを可視化しています。主にスマホで確認するために、スマホで見やすいデザインでダッシュボードを作っています。下記のダッシュボードレポート画面が万人に見やすいダッシュボードレポートではないと思いますが、今週の読了状態を確認するのに簡単だなと感じています。

Googleデータポータルのダッシュボードレポート

Googleアナリティクスの他に、Search console、TwitterアナリティクスとPinterestアナリティクスのダッシュボードを作成し、現状を確認しやすい環境も構築してます。
自身のブログを成長させるために見たいデータを考えながらダッシュボードを作成し、そのダッシュボードを参考にブログを運用するというサイクルです。

ダッシュボードに必要なレポートを精査し、フェーズによって必要ないレポートは削除、必要になったデータはレポート作成、とダッシュボード改修を繰り返せるため、ダッシュボードの作成スキル向上としても、よい機会だなと感じます。

仕事関係のブログではなく、趣味垢ブログである理由

長くなってしまいましたが、ブログ運用は色々なメリットがありました。
元々、文章を書くことを苦手とは感じていないためか、それなりに続けることができてきます。

今までも、このブログの前のサブドメインであったり、企業ドメインの中で仕事関係の文章を書いてきましたし、それ自体は今まで通り続けると思います。
ただ、それらの文章を書いている時は、仕事している時の自分自身であり、自由に楽しく文章を書けていない自分自身がいるなと感じました。

どこかに配慮するのではなく、何かを心配するのではなく、自由気ままに文章を書きたいと思ったのです。
前述のように、ブログ以外のソーシャルメディア運用では、仕事関連以外のソーシャルメディアアカウントにて流れるタイムラインの内容によって、時に仕事のことを忘れることもできるため、やすらぐことができる時間も作ることができています。

もし、Webマーケティングを幅広く勉強してみたい、実感してみたいという方は趣味垢ブログからはじめてみてはいかがでしょうか?一息つく時間もできて、オススメです!

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