「今、ZOZOTOWNは何を考えているのか?」を読みました

2019年7月25日木曜日

2.レバレッジメモ

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(初稿日:2013/05/27)
「今、ZOZOTOWNは何を考えているのか?」を読みました

不動産サイトばかりで、ファッションECサイトの現状をほとんど知らなかったので、勉強として読んでみました。

最近では、ファッションというジャンル以外でも、数多く企業がモールという形式で、多くの企業から集めた情報を束ねてサイトを立ち上げています。
モールを運営する企業としても自分達で情報を作り上げていくわけではなく、モールに情報を掲載する企業としても広告費と引き換えに露出が増え販促路が拡大できるので、モールというのは作りやすいサイトの形式なのかもしれません。
しかし、言葉は悪いですが、どこも楽をしようとしてしまっているせいか、似たようなECサイトばかりできてしまっているように見受けられます。独自の色や強みというのが少なく、安さやポイント、スピードばかりに焦点がいってしまっているように思えます。
そのようなサイトが乱立する中、モール側はどのように他のモールと差別化し生き残っていけばよいか、商品を掲載するメーカー側はどのようにモールを利用していけばよいか、を考えさせられる書籍でありました。



eコマースサイトに限らず、OEM提供などで同じような情報を掲載するサイト、コンテンツがとても増えました。何か情報を検索しようとしても、検索するクエリによっては同じようなコンテンツばかりに遭遇してしまうことがあります。
その状態だと検索するユーザーにとって有益な情報を届けることができないので、Googleは対策を今以上に強めていくことが予想されます。
インターネットが普及して10年と少し。ネットは手段の1つとして捉え、ユーザーのために何ができるのか、どうすればより良い世の中になるのかを、改めて考えなおすタイミングにきていると思いました。

私、個人としてはZOZOTOWNは好きですし、今後の動向に期待しております。

レバレッジメモ

・日本国内のファッションメーカーにおけるEC化率
ZOZOに出店するような企業では、5~10%が2012年時点の目安値。9割以上が店頭での売上割合であることは必ず意識すること。

・EC化率が上がっても下がっても問題ない
経営視点で考えた場合、ブランド全体の売上が大事。そこにeコマースの売上の割合は問題にならない。ただし、出店コストや店頭での顧客単価の影響で、経営戦略として効率性を重視し、eコマースの割合が増える企業もある。

・ネットで商品が買えること意味があった時代の終焉
モール型の効率重視の商品販売スタイルが定番化したため、ファッションeコマース自体が極端に均一化してしまった。購入ができるだけのネットショッピング体験は時代遅れになりつつある。

・リアルとバーチャルで変わることは本来あってはならないこと
自分たちの商品は自分たちの手で売るという、売り方も見せ方も自分たちの手を介在させるということが、ブランドとしての世界観を作り出す上では最も重要なこと。

・消費者のeコマース利用スキルの向上
商品単価の高い商品を購入し失敗したという経験さえも、スキル向上につながる。その結果、消費者の自衛手段として客単価の減少が起きている。

・直営eコマースとしてのベストなソリューションの模索
本来であれば店頭とeコマースの連携はメーカー内の経営企画やマーケティング部、EC事業部などが連携をもって進行するべき。外部ベンダー全般に対して求めることは間違っている。

・戦略的なモール活用
売場特性を意識して、そこに適したアイテムを陳列する。モールと上手に付き合う。

・顧客、在庫、情報の早急な一元化
有店舗型の小売り業態である以上、店頭との連携は必須になる。

・顧客一元化
店頭とオンラインストアで使用しているポイントを共有化することで、顧客IDの共通化とそれに紐付くポイント連携などをすること。

・在庫一元化
全ての店頭在庫と全オンラインストアの在庫を一元化された姿が理想。在庫消化率に悩まされる企業にとって必須。

・情報一元化
業務効率化の一貫として、商品情報や雑誌掲載情報など、社内で独自のフォーマットで管理されているデータ類の一元化する。

・ブランドビジネスにおけるイメージの共通化
イメージ訴求の要素をオンラインへ少しずつ落とし込んでいく。店頭とのイメージのギャップを減らす。

・店頭の魅力と店頭からのeコマース誘導
店頭が持つパワーを活用する。店頭での接客コストを店頭以外の場所で還元するという考え方もある。

・自分が使いたいと思えないサービスはやがて終焉を迎える
「当たり前」をいかにして疑い、自分が少しでも使ったみたいと思うサービスに近づけるには何が足りていないのか。

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